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少年犯罪に関して、残忍さの割に、刑が軽すぎるという指摘は絶えませんね。そして、加害者の人権よりも、被害者やその家族にもっと配慮すべきだという意見が増えていますが、本書のテーマもそれです。
普段、このような小説はあまり読まないのですが、非常に強く生徒から勧められ、また、何かの書評で高く評価していたので読んでみました。
夏休みといえば、我々塾講師は夏期講習で頭が一杯ですが、学校やご家庭からは、子どもの非行に関する心配の声が聞こえてきます。本書でも、事件は、主人公の娘が、花火大会から家に帰る途中に起こります。
一人娘を少年グループに蹂躙され、殺された父親の復讐が描かれています。推理小説ではないので、驚くような仕掛けはあるわけでなく、犯人は最初から分かっていて“極悪人”として描かれます。そしてそれを取り巻く人々、復讐心に理解を示す人、犯人グループのメンバーの親、保身だけを願う人、そして捜査関係者の行動や心理。
劇的なストーリー展開を想像しましたが、淡々と、ただし読者をはなさないように話が流れ、予想したのとは違ったおもしろさを味わいました。二段組になって、350ページほどもある長編でしたが、読み始めたらあっという間でした。
うまく表現できず、もどかしかったので、今、アマゾンをのぞいたら、もう30を越すレビューが出ていました。売れていて、注目度の高い作品だったのですね。生徒が薦めるはずです。話題になった、『容疑者Xの献身』 なども読んでみたい作品です。
http://tokkun.net/jump.htm
『さまよう刃』東野圭吾
朝日新聞社:361P:1785円
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