夏休み中にぜひ紹介したいなぁ、と思っていた一冊ですので、今日はもう一つ取り上げます。私立中学の入試にも何度か出題された作品で、子どもの成長、友情を描いた非常にすばらしい物語です。
(そういえば、早稲田実業のエースも“ゆうき” くんでしたね。“ハンカチ王子”なんて、ちょっとマスコミが騒ぎ過ぎで、高校生には気の毒だと思うのですが…)
本書の書名 “ユウキ” は主人公の名前ではありません。主人公はケイタ。彼の小学校に来る転校生が “ユウキ” です。しかも3人。
一人目の『祐基』 とは、カードゲーム、次の 『悠樹』 とはミニ四駆、そして、変わり者で、なじめなかった三人目の『勇毅』 でしたが、彼とも、結局サッカーを通じてそれぞれケイタのかけがえのない親友となります。
ところが、ここの小学校は、転勤族の多いところで、いずれのユウキも転校をしてしまいます。彼らはさまざまな思い出や、言葉を残して、その町を、学校を去ってしまいます。せっかく友だちになっても…。幼いケイタには納得しがたい、理不尽さが残ります。
そして、いよいよ迎えた、6年生の四月、ケイタのクラスに、また2人の転校生が…。
構成が見事です。だれるところも冗長なエピソードもありません。小学生高学年用となっていますが、おそらく大人も子どもも感動できる作品で、さわやかな読後感がいいですね。子どもたちにとって、読書感想文がとっても書きやすい一冊でもあると思います。ぜひ読んでね。
http://tokkun.net/jump.htm
『 ユウキ 』 伊藤遊
福音館書店:204P:1365円
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