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2006年10月01日

『ダーウィンの足跡を訪ねて』長谷川眞理子

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今、アメリカの教育界でホットな論争の一つが、『天地創造論VS進化論』、言い換えますと、『神VSダーウィン』ですね。

学校の理科の授業で、どちらを教えるべきかということですが、ブッシュ大統領でさえ、“両方教えるべき” と語っています!

現代アメリカにおける象徴的なできごとで、日本ではちょっと考えられないことではないでしょうか。21世紀をむかえた今になって、ダーウィンも“ホントかいな” と苦笑いしているでしょう。

科学が進歩した現代ですら、こうなのですから、ダーウィンが進化論を発表した当時、学会や教会だけでなく、世間すべてを敵に回すほどの覚悟が要求されたでしょう。コペルニクス やガリレオ もしかりでしょう。


本書では、そういったことも含め、ダーウィンに魅せられた筆者が、ダーウィンの生涯を写真なども使って伝記的に紹介しつつ、故郷やそのゆかりの地に足を運んだ、旅行記、エッセーです。長谷川氏自身も生物学者、大学教授です。

当然というべきか…、ダーウィンの人生は、ごく普通の学者のそれとは、かなり違った印象です。

母方があのウエッジウッド の家系の出、自らも上流階級に属し、いっさい金銭の心配はなかったこと。双方の家庭が、非常に進歩的な思想を持っていたこと。学問的には何度も挫折を味わっていること。死に至るまで長期に渡って原因不明の奇病に悩まされ続けたこと。友人の自殺や、何人も最愛の子どもを失っていること。


歴史に名を残す大天才も、研究に捧げる情熱や使命感は並外れていても、感情にスポットを当てると、ごく普通の人間だと改めて感じます。

その時代、その当時の人々から見れば、変人に過ぎない、数少ない天才の発想や努力のおかげで、現代科学の恩恵を我々がこうむっているわけです。

そういうことを、美しい本にして私たちに紹介してくれる一冊です。ダーウィンゆかりの地を訪れる、筆者のリラックスした書き方も印象的で、筆者がうらやましく感じます。読む方も、休みの日に日常からはなれ、想像力を膨らませながら読むには最適の一冊でした。

本文中にふんだんに使われている写真も非常にきれいで、見ていると、イギリスやガラパゴス諸島 に行ってみたくなります。環境問題に関心のある方もぜひ。



P.S. 外見も中身も、こんな美しい新書(集英社新書ヴィジュアル版) があるのだということすら知りませんでした。高校時代、生物のテストで100点満点で8点を取った実績のある私は、こういう本を、自分で手に取ることは絶対ありません(笑)。

相互リンクにある buckyさんのブログ 『 40台真面目気分 』 で、紹介されていた本書を、記事にさせていただきました。
読書家できっと年齢が近く(余計かな?)居心地が良いので、私はbucky島に住み着いております(笑)。


http://tokkun.net/jump.htm 


『ダーウィンの足跡を訪ねて』長谷川眞理子
集英社:205P:998円



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posted by VIVA at 15:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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