先生の読書 【新年 やる気にさせる本!特集】
当教室、メールマガジン新年号の読書コーナーは、読者を熱くする本、生徒をやる気にさせる本!でした。今日は先生たちが紹介してくれた中から、三冊を取り上げます。
燃えろ!受験生!
『偶然―帆船アザールの冒険』 ル・クレジオ著 菅野昭正訳(集英社 2415円)

アラビア語の「花」の意味から転じて「花のしるしのついたさいころの面」を指すようになったAzzarという語が、スペイン語経由でフランス語の語彙に加えられ「偶然(hasard)」を意味する語となる。
こうした語源を背景に、帆船アザール号が、黒人を父に持つ少女と生の意味を見失いかけている老映画監督を乗せ、南フランス、地中海から大西洋、カリブ海、中南米、再び南フランスへと戻る経緯を描いたこの海洋冒険小説は、二人の主人公の共に人生の門口に立つ難しさを語りながら、一方で花のような官能の香りを、他方で現実の世界でぶつかる運、不運、事故、出会いといった偶然の連なりを鮮やかに浮かび上がらせていきます。
風のように自由に生きたいと焦り、遠く去った父親の姿を追った冒険の終わりに、偶然の与える試練を引き受け、もう後ろを振り返るまいと決意する少女の決意に作者は未来への希望を託しているといえるのではないでしょうか。
『社長が贈り続けた社員への手紙』 渡邉美樹著(中経文庫 552円)

ワタミの社長渡邉美樹氏は尊敬する人物の一人です。彼が書いた本は今まで何冊か読んできましたが、これはグッときました。
個人的にも馴染みの深い(笑)居酒屋の、特に接客現場でのサービスの質をいかにして維持・向上させるかということに並々ならぬ情熱を感じさせます。本書は渡邉社長が常日頃スタッフに向けて「贈り」続けてきたメッセージで、社会人としての栄養ドリンクみたいなものです。
タイトルが「送る」ではなく、「贈る」というのも気に入っています。
『勝負脳を鍛える』 谷川浩司・古田敦也著(PHP文庫 540円)

将棋の第十七世名人の谷川浩司氏とプロ野球ヤクルト球団の選手、監督である古田敦也氏との対談です。一流の勝負師たちはいったい何を考えているのか、相手を読み、先を読み、どう行動するか、毎日が真剣勝負の受験生やビジネスマンにお薦めの一冊です。
将棋と野球をほんのちょっと知っていれば、中学生でも読めるでしょう。どちらかでも良く知っている人にとっては、抜群におもしろいし、両方知っていれば一冊で二倍楽しめるまたとない本でしょう。
話は具体的で楽しいし、何より“勝つ”ことが仕事の人の話は、読んでいて勇気がわいてくる。ある世界のトップでいる人というのは情熱だけでなく、冷静で勉強家、分析・研究家であることもよ〜くわかります。どんな世界でも勉強が一番!
ガンバレ・受験生!
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