
東京・神奈川の私立中学受験生のみんな、一日目どうだったかな。緊張したと思うけど、終わってみればどうってことないでしょ。昨日も書いたけど、休みなく続くと思うから、今日の手ごたえが良くても、あまり良くなくても、もう終わったことは考えないで、明日、あさってと頑張っていこう!
さて、刺激的な本を出し続けている日垣氏ですが、本書は受験生や教育関係者に広く薦められる一冊で、4人の方との対談集です。日垣氏の著作は、以前に、『情報の「目利き」になる!メディアリテラシーを高めるQ&A』をご紹介しました。
そこで自らの仕事に対する姿勢などを余さず書いています。対談の時は相手のことを直前に猛勉強するらしいのですが、本書では日垣氏が教育や脳の専門家相手に、その勉強ぶりが発揮されているように感じます。
非常に分かりやすく、またテーマもきちんと整理されていますので、よくあるような、“寄せ集め” 的な読みにくさもありません。対談の相手とテーマは以下の通りです。
池谷裕二 “記憶力を高める方法”
“脳は使えば使うほど”
岸本裕史 “見える学力、見えない学力”
“基礎学力を伸ばすには”
佐藤達哉 “性格は変えられる?”
“頭の良さは測れるのか”
和田秀樹 “試験勉強は役に立つ”
“褒められて高い木に登ろう”
池谷氏は話題の脳学者ですね。拙ブログでも『最新脳科学が教える高校生の勉強法』、また糸井重里氏との共著『海馬』を取り上げました。本書でも小学生の時の脳の発達の仕方、鍛え方、歳をとってからの脳の働きについて述べています。
以前、 『小3までに育てたい算数脳(高濱正伸)』をご紹介しましたが、なるほど脳に対する刺激をいうことを、教師や親も、もっと日頃から考えるべきだと改めて思いました。
岸本氏は残念ながら最近亡くなられましたが、教師を40年間勤めた後、学力コンサルタントとして知られています。テーマの『見える学力、見えない学力』は氏の大ベストセラーの書名と同じです。
教育問題のエキスパートらしく、ゆとり教育の問題点や、学級崩壊や詰め込みに関して、あるいは家庭学習やしつけのポイントなどを教えてくれています。教育政策と現場の変化などもわかります。
佐藤氏は心理学者で、頭の良さや、性格などの研究をしています。著作も多数あります。いわゆる頭が良いとか、性格に関する誤解などを心理学的な側面から指摘します。本書ではIQについての誤解などを取り上げています。
和田氏は肩書きだらけですが(笑)、以前『受験に強い子をつくる!わが子を「勝ち組」にするための必勝受験術』 を取り上げました。本書でも、受験や教育問題に関して、精神科医として、また教育者として、さまざまな視点から示唆に富む指摘をいくつもしています。
ご自分のエピソードや外国の教育事情、また心理学的な側面からのいじめ、さらに効果的な学習についてのアドバイスなどです。
日垣氏は、はっきりものをいう性格ですから、読み手によっては反感を持たれることもあるようですが、私は、氏の手抜きをしない書き方が気に入っています(笑)。
対談というと、時に片方だけが中心となる意見を語ったり、かみあわなかったり、突っ込み不足だったりすることがよくありますが、本書は編集がうまいのか、どの対談もすんなりと頭に入ってきますし、要点がおさえてある印象です。
本書をメモを取りながら読むのが効果的かと思いますが、やはり4人それぞれのページ数に限りがありますので、お読みになって興味を持たれたら、その方の著作を読んでみたらよいのではないでしょうか。
もう一人、すべての対談に母親代表でしょうか、アシスタントでしょうか、インタビュアーとしてTBSのアナウンサー、有村美香さんが参加していますが、でしゃばりすぎず、かといってお飾りでもなく、うまくかみ合っていました。
http://tokkun.net/jump.htm
(当教室HPへ)
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『頭は必ず良くなる』 日垣隆
ワック出版:288P:980円
