
いよいよ4月1日、新年度の始まりですね。 当教室
ではまだ春期講習の真っ最中ですが、早いところでは今日が入学式。人生の新しい1ページが開かれる日ですね。
みんな入学おめでとう!
今日もきっと入学式で校長先生に、また教室では新しい担任の先生から、いろんなお祝い、励ましの言葉をかけてもらうと思うけれど、筆者に言わせれば、
「言葉は単なる記号や道具ではない、まさに人生の糧である」
本当にそう思います。君たちも自分の好きな言葉を持っておくのはとっても良いこと。迷ったり、悩んだりした時にどれほどそういう言葉が力になってくれるか知ってほしい。本を読んだり、人から聞いたものの中で、気に入った言葉を見つけたらメモするくらいになれば完璧。自分だけの名言集はかけがえのない宝になります。
この本は、少し前まで、公立高校入試出題率第1位 でした。森本氏は元新聞記者です。筆者が自分の心に残る様々な言葉を紹介し、それをそのまま受け取るのではなく、その言葉に対しさまざまな思索をめぐらし、人生を考えていきます。
古典や文学作品からの、また宗教、哲学など偉人の言葉が多く、それを料理する森本氏の教養や思索の深さがにじみ出ているのですが、その金言をすべて平易な言葉で言い換えたり、具体的なものにあてはめたりして、読みやすいエッセイになっています。全部で50の言葉が出ているのですが、一つの言葉に対しては4ページずつと分量もそれぞれ一定です。
一つ一つが独立した内容ですから、自分のペースで好きな時に、好きなだけ読めばいいと思います。子ども向けに書かれたのではないでしょうが、高校入試に出るくらいですから、中学生でも読めますし、我々大人にとっても大変示唆に富む一冊になると思います。
どんな言葉が取り上げられているのか紹介しましょう。本当は言葉そのものを見てもよく分からないと思いますし、言葉そのものより、それをもとにした森本氏の文章の方がわたしは気に入っているのですが…、参考までに。
おまえじゃない、おまえのいる場所だ―イソップ
機事ある者は、必ず機心あり―荘子
人間は万物の尺度である―プロタゴラス
得たきものはしゐて得るがよし―与謝蕪村
運命は、かく扉を叩く―ベートーヴェン
犀の角のように、ただ独り歩め―仏陀
結婚とは、男が自分の権利を半分にした上で、義務を二倍に増やすことだ―ショーペンハウアー
人間として生きるつもりなら、賢さなんか持つべきでない―エラスムス
問いの悪い者には答えるな―荀子
はなよりほかに知る人もなし―蜀山人
世に盗人の種は尽きまじ―石川五右衛門
諸君、この世は退屈だ―ゴーゴリ
人間は、努力するかぎり迷うものだ―ゲーテ
私は本書を、京都大学をはじめとする国公立大学の長い英作文対策にいつも使っています。京大英語をご存知の方は、あぁ、あんな感じのエッセイかなと思っていただけると思いますが…。
それぞれの文章の中で、たくさんの偉人たちの他の著作も紹介されており、生徒諸君が興味を持って、それらを読んでくれたらとてもうれしいですし、わたし自身、これからもたびたび参考にさせてもらいたい本でした。
皆さんにお薦めします。一年のスタートにもふさわしいと思います。
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【当教室HPへ】
『この言葉 −生き方を考える50話 』 森本哲郎
PHP研究所:217P:693円
